オンページSEOとは?
この記事の概要
この記事では、Web施策の中でホームページが果たす役割である、「比較・検討に勝って、CV(コンバージョン)を獲得すること」について解説します。CVというのは、問い合わせや資料請求といった、「売り上げに繋がる顧客の行動」のことです。このCVを獲得することが、ホームページの最終的な目的です。しかし、ホームページでは訪れたユーザーがすぐにCVするのではなく、ステップがあります。ユーザーがCVするまでのステップについても、ここでは解説します。
Web施策でのホームページの役割
Web施策において、ホームページが果たす役割は、たった1つに集約できます。
比較・検討に勝って、CV(コンバージョン)を獲得すること
この1つです。ホームページを作った理由は、恐らく「売り上げを増やしたい」ということが根底にあるはずです。ホームページが最終的にCVのためにあるというのは、そこまで目新しいことでもないでしょう。
しかし、以外に見過ごされがちなのが「比較・検討に勝って」の部分です。基本的に、ホームページでは「訪れた人がいきなりCVする」ことはあまり考えません。訪れた人がそのままCVするよう設計したものは「ランディングページ」と呼ばれ、別物です。
ホームページでは、一度訪れたユーザーが離脱し、情報収集をして、比較・検討をすることを前提にして設計します。そのため、情報収集のタイミングで接点を持つためにブログをたくさん書いたり、比較・検討するタイミングで「やっぱりあの企業がいいな」と思ってもらうために、サービスの強みや実績を伝えたりします。
Webサイトを離れて比較・検討は行われるので、とにかくユーザーには自社について色々と覚えてもらうことが必要です。このユーザーに覚えてもらうことを「マインドシェアを取る」と言いますが、ユーザーの脳内のシェアを1番大きく取った企業が、最終的にCVを獲得することになります。
マインドシェアを取るといっても、いきなり1社に絞ることはなく、ステップがあります。ユーザーがCVするまでのステップは、以下のようなものです。
- 想起集合に入る
- 有力候補に入る
- 比較・検討に勝つ
- CVを後押しする
- CVする
- エンゲージメントを高める
1. 想起集合に入る
想起集合というのは、商品・サービスを考えるときに、選択肢として思い浮かぶ企業のことです。例えば、「宅配買取といえば?」と考えたときに、「買取王子・リコマース・なんぼや…」など選択肢を思い浮かべますよね。この選択肢に入っていることを「想起集合に入っている」と表現します。
「認知」に近いことですが、まずユーザーの想起集合に入らない限り、比較・検討すらしてもらえません。ユーザーにとっては、「眼中にない」というわけです。そのため、ホームページでは何よりも「この企業は何ができるのか」を端的に伝えなくてはいけません。
2. 有力候補に入る
想起集合は全部検討するわけではなく、「有力候補」にまず絞られます。どうやって絞るかというと、例えば「高く買い取ってくれそう」「口コミがいい」など、ユーザーがいくつか判断基準を設けて、ふるいにかけていきます。
このタイミングで、「具体的に他と何が違うのかわからない」となってしまうと、あっという間にふるい落とされます。そのため、ホームページでは「他社との違い(自社の強み)」を端的に伝え、覚えてもらわなければいけません。
3. 比較・検討に勝つ
この段階では、有力候補との熾烈な戦いが待っています。1-2の段階まではホームページをさらっと読むだけのことも多いですが、この段階までいくと結構しっかり見られます。
そのため、ホームページでは各種ページや実績といったコンテンツをしっかりと用意しておく必要があります。
4. CVを後押しする
比較・検討に勝ち残り、「利用するならこの企業だ」となれば、後は商品・サービスの利用をためらう理由を潰して、CVを後押しする段階です。
候補を絞ったといっても、サービス利用前のユーザーは不安でいっぱいです。「どうやって利用すればいいのかな」「問い合わせしてしつこく営業されるの嫌だな」などためらう理由はたくさんあります。その不安を、前もって潰すことが必要です。この段階ではユーザーの不安を想定し、「よくある質問」や「ご利用の流れ」などで不安要素を潰せるようにしておくことが重要です。
5. CVする
1-4の流れを経て、問い合わせなどのCVに繋がります。もちろん途中のステップがいくつか飛んだりするのはよくありますが、ホームページを作る場合は1-4のステップをすべて想定して作るべきです。
調べず、比べずサービスを利用することはあまりなくなってきていますから、「調べる」「比べる」を想定してホームページを作ることは必須といってよいでしょう。ホームページの役割は、「調べて、比べて、最終的に選んでもらう」ことなのです。
6. CVする
ここはCVの後ですが、継続的にサービスを利用してもらう上で重要です。エンゲージメントとは、ざっくりいうと「企業のお気に入り度」とことです。サービスを利用して、気に入ればまたサービスを利用してくれますよね。このお気に入りの度合いをエンゲージメントと呼びます。
このエンゲージメントは営業やメールなど、ホームページ以外の方がメインですが、ホームページでもエンゲージメントを高めることができます。例えば実績を更新して、お客様とのやり取りを共有したり、スタッフのブログを更新して、スタッフの日常を共有したり、といったことです。
大事なのは、ユーザーが「この企業のことはよく知っている」と感じることです。そのため、継続的なコミュニケーションが必要です。ホームページに絞れば、日々の活動などを発信し続けることで、ユーザーが企業の活動を見ることができる状態にしておくことが重要です。
ホームページの役割を細かく分解すると、以上のようなものになります。大切なのは、ホームページはCVのためにあるということ、そしてCVのためには、比較・検討に勝ち抜く必要があるということです。
ホームページの役割を見誤ると、PV数ばかり増やそうとして肝心の問い合わせが増えなかったり、今すぐCVさせようとしすぎて成果に繋がらなかったりと、せっかく作ったホームページが台無しになる危険性があります。Web施策におけるホームページの役割を理解して、足りないコンテンツを作ったり、全体の設計を見直したりして、Web集客の成功に繋げましょう。
まとめ
ホームページの役割はCVですが、インターネットではどうしても比較・検討されることを避けることができません。集客を成功させるためには、この比較・検討を踏まえた上で、設計していくことが重要です。また比較・検討に勝ち抜くためには、ホームページ内のコンテンツを充実させることも必要不可欠。しっかりと設計し、コンテンツを充実させることで、最終目的であるCVを達成することができるようになるのです
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